取材中、織岡さんの言葉の端々に熱意が溢れているのが印象的だった。特に「日本の現場の根性論を打破する」といった発言には、一種の決意が感じられた。彼は、その情熱を作業分析DXに注ぎ込み、労働環境を根本から変えようとしていた。センサーを用いたモーションキャプチャ技術が、長年の疲弊した職場環境をどう変えていくのか、その未来に対する期待感が高まった。
この日の対談は、つい最近施行された新しい労働安全衛生法の話から始まり、クレアクトのソリューションである作業評価システムの詳細に進んでいった。私は、他社との違いや新たな技術の意義について気がかりで、織岡さんにいくつか質問を投げかけた。「このセンサーの動作がまるで昔のSF映画に出てくるような、高度な技術に感じる」と自分の感想を交えながら話を進めた。彼は笑顔で「それこそ、今の現場には必要な革新だ」と返答した。
作業分析DXの実現
織岡さんが誇るクレアクトのモーションキャプチャーは、マッチ箱サイズのセンサーを使用している。その大きさが考えるだけで驚きだ。これだけ小さなセンサーで、最大15カ所も体に装着することができ、正確な関節角データを取得できるとは思ってもみなかった。この技術は、スマートフォンのカメラで撮影してAI分析する一般的な方法とは異なる。明るさや画角といった不確定要素がない分、職場の動作をより正確に評価することができるのだと、織岡さんが熱く語る。
「フランス発の技術を日本の現場でどれだけ有効活用できるかが鍵」と織岡さんは指摘する。長時間同じ姿勢を続けることが、どれだけ労災リスクを高めるかを可視化することがこのシステムの目的だ。この事情は、日本のみならず海外でも共通の課題。しかし、根性や我慢が美徳とされてきた日本の文化では、こうした評価システムが存在しなかったことを彼は強調する。
織岡さんが特に強調していたのは、この技術が企業が法令を遵守しつつも生産性を上げるためのサポートをすることができる点だ。新しい法改正をきっかけに、高齢労働者の評価が求められる今、クレアクトのシステムがどれだけ需要を満たせるのか、私自身も興味が湧いてきた。
取材を終えて
不確かな労働環境から抜け出すために必要なデータを提供するこのシステム。それが企業に新しい価値を与え、社員の安全を守る一助になればと切に願った。織岡さんの情熱が、このプロジェクトを確実に前進させる力になると信じている。